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新しいお店 : 2003-06-29
相変わらず「絵に描いたような」梅雨模様の日曜日、ORANGE COUNTY の今村氏から聞いた、新しいお蕎麦屋さんに行って来ました。
紙漉町の文化幼稚園のお向かいにある石郷酒店の右側に狭い(とは言え、クルマが充分に入って行ける程度ですが)小路があり、やや高いところに行灯風のサインがあり、「江戸前 てうち蕎一閑人 この奥」と掲げられております。その小路を入って行った奥にある新築らしい建物が「一閑人(いっかんじん)」で、駐車スペース(6台ほど?)にはもう5台ほど駐まってますよ。建物自体は割りとモダーンなたたずまいながら、ややビミョーな色合いの外装でございます。
フと見ると、お店の右側には、ウッド・テラスにベンチとパラソル、と言う「待ち合い」のスペースが「大石武学流(これ、津軽周辺でだけ通用する名前みたい。庭園の専門家に尋ねたら「そんな流派、聞いたこと無い」と言われちゃいましたけど)」と称する庭園をバックにしつらえられておりまする。
少し早めに来たんですが、表のクルマの数からすると、店内はもうイッパイかもしれんぞう?と思いつつも、いかにもカネかかってます、ちゅー感じの「エントランス(ぎゃはは、これって蕎麦屋の紹介文に出てくるよな単語じゃないよね)」を抜けると、入ってすぐ左にはカウンター席となっており、5席ほど。突き当たりには「別室」でもありそなフンイキですが確認は出来ず。
ここでお店の方が案内に現れ、「おひとりですか?」ってことで右手のテーブル席(右に曲がって見ると正面にはガラス窓越しに広がる日本庭園、左側は一段上がった座敷で3卓10席ほど、右の壁側にはベンチ席に9人ほど、その前にテーブル4つと椅子4つ、同じよなテーブル&椅子のセットがもう2つ座敷側にも)に誘われ、2人用のテーブルに庭に背を向けて座ります(なんでか、ってえと、庭を向いたほーに座ると、座敷の客と接近し過ぎで「相席感覚」になっちゃうからざんす)。
運ばれて来たメニューを見ると、まだ今のところ、4種だけで、「せいろ、鴨せいろ、そばとろ、天せいろ」とあり、せいろが 700円、そばとろが 900円、残りふたつが1,400円でした。これは、弘前としては「高い」部類に属しますが、この店構えでは、そんだけいただかないと「元がとれない」っちゅーのが良く判ります。大盛りは 300円増しでございました。え?そりゃもー、とーぜん大盛りでげすよ。
温かい蕎麦の方は、かけ、山かけ、天そばの3種、値段は 700/900/1,400のやはり3段階ですが、見渡したところ、庭に近いベンチ席のオバチャン二人以外はみな冷たい蕎麦を頼んでいるようです(このオバチャン二人は、食べ終わってるのにグダグダだべってて、次々客が詰めかけて「待ち合い」にたてこんでる、ってえのにわれ関せず。ヤなババア!と思ってたら、店員さんにヤンワリと促され、よーやく席を立ってたよー。ドンカンなヤツっていっちゃん嫌いじゃあ)。

さて、待つことしばし、ってえ間に、あたりに目をやりますってえと、ベンチ席後ろの壁にはジャズ・コンサートのポスターや、さらに、Gretch のセミアコが掛かったりしとりますぞ。Gretch については、ワタクシの「最も興味の無いギターのひとつ」でございますゆえ、ナンというモデルか?なんちゅー能書は期待しないでちょーだい。ま、見たところ、あまし高そうじゃない感じでしたよん。
そして、BGM としてやたらと低く流れているのは「enya」でございます。と思ったら次ぎのアストラッド・ジルベルトのボサノヴァでは少し音量が上がりました。もしかすると enya って録音レヴェルがハナから低いのかもね。うむ、どっちゃにしてもジャズよりはいーわい。
店員さん(っちゅーよりは「ホール担当」なんてコトバが似合いそな内装なんですが)たちはオープン・カフェのウェイターの如きいでたちで、よくあるカン違いした「和風」、つまり「作務衣」やらインチキなモンペ・スタイルなんぞではなく、このように客に対する「正装」でまとめているのも好感がもてますなあ。

するうち、蕎麦が運ばれてまいりました、陶板の縁を手で立ち上げたかのよーな平らな皿にスノコ無しで蕎麦が盛られ、ツユはやや大きめの蕎麦猪口に半分以下の線まで。
うっ、こりゃツユをムダにせんよう、箸でつまみ上げた蕎麦の下1/3ほどだけをツユにつけてすすり込むってえ喰い方だな。そんだけ、濃い目のツユなんでしょな?と疑いつつもひと口め。おっ、この濃さなら、それで充分行ける。並木藪ほどではないにせよ、ほどほどの「江戸ぶり」でございますよ(でも蕎麦に江戸「前」は無いと思うぞ。キモチは判るけど)。

しかも、イチバン驚いたのは、そうやって、下だけをツユで濡らして口に入れた一瞬、蕎麦だけの甘味がまず走るんですなあ。これは佳い!大抵は「蕎麦の香り」というよりは「蕎麦臭さ」いえ、ありていに言えば「粉臭さ」が来るのが多い中、これはかなりのクォリティである、と申さねばなりません。このような感覚は「たむら」以来、まっこと久しぶりでございますよん。ま、「たむら」の場合にはこちらとは異なり、芳醇なダシの旨味を活かす、やや薄めのツユとなっており、蕎麦の下1/3ではなく、2/3をツユに漬けるのが「いい具合」なのでございますが。

スノコをひかず、直接皿に蕎麦が盛られている割には、ナゼか「ベチョタレ(?)」ではなく、かと言って「乾いてボソボソ」というワケでもなく、ふむう、ここら「ワザ」やね。
大盛りの量もほどほどで、ま、神田「やぶ」の5〜6枚分くらいでしょうか。今村氏の言っていたとおり、かなりコシは強いですが、不自然さは無く、なかなか良く仕上がっています。

一閑人(いっかんじん) 〒036-8188 弘前市 吉野町 7-11 電話 0172-36-6477
営業:午前11時から、売り切れ仕舞い(夜はコース料理の予約のみ)。火曜日定休。
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by skyhigh-corp | 2003-06-29 23:35

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